全日本アーチェリー連盟競技規則(2010~2011年版より)
アーチェリーを愛する方へ、なぜ事故が起きるのでしょうか?

  • すべての会員(選手・役員)・愛好者は危険防止に関して相互に連帯をとり、 次のことを守り、その防止に努めなければなりません。 日常から事故防止と安全に関しての習慣を定着させることが安全指導の基本的な考え方といえます。
  • 競技スポーツとしてのアーチェリーを通じて私たちは、相手を誠実に思いやり、尊敬し、真剣に競技して、 よきアスリート・心豊かな人間になることを目指します。
  • 公益社団法人 全日本アーチェリー連盟
  • 第1章  使用弓具の保管責任
  • アーチェリーの発祥は、太古の狩猟時代であり、その後は戦争の主要武器として使用されてきた。
  • 現在、矢は時速200~230kmの速度で飛び、厚さ数mmの鉄板を射抜くと言われている。 この威力ある道具を取り扱うためには、十分な安全対策を講じなければならない。 弓具は、日本国内では利用上も保管上も、法的な認可(免許制度)や制限を全く受ける必要のない飛び道具 (過去は武器)であり、アーチェリーはこれを用具として使用する競技スポーツである。 したがって、これを使って余暇の善用を図ろうとする者には、必然的に重い社会的責務が課せられているものと心得え、 深い自覚と認識が全会員・全愛好者に求められる。
  • 第2章  活動中の保安管理
  • 第1節練習中・競技中にかかわらず、確認できる範囲内で、自らの責任において弓具を管理しなければならない。
  • 第2節部外者に対し、いたずらな好奇心や無用の出来心を生じさせるような状態で弓具を保管してはならない。
  • 第3章  活動外の安全管理
  • 第1節盗難・紛失・置忘れ等、不測の事故防止のため、クラブ活動においてはその部室で、個人活動では自宅等で、適正な方法で保管する。
  • 第2節練習場・競技会場等への移動中も、弓具の管理には充分な注意を払う。
  • 第4章  行射上の安全確認行為
  • 第1節弓具を使用する者には、使用に当たっては本人だけでなく他者に対する安全の責任、および不測の事故を未然に防止する責任があり、これを確実に実行するための行動と心構えが強く求められる。
  • 第2節矢が標的から外れたときは、その原因がわかるまで次の行射を中止しなければならない。
  • 第3節矢がアローレストから落ちたときは、引き直さなければならない。
  • 第4節自分の身体にあった強さの弓を引かなければならない。
  • 第5節自分の矢尺より短い矢を引いてはならない。
  • 第6節自分の体調管理をしっかりと行い、体調が良好でない場合は練習および競技活動を中止しなければならない。
  • 第5章  使用前後の点検確認
  • 第1節安全に対しては、練習中・試合中を問わず、明確な責任をもって行動しなければならない。
  • 第2節弓具は常に安全に使えるよう、自己の責任で手入れをする。使用の前後にはリムやハンドルに損傷はないか、ネジ類に緩みはないか、ストリングにサービングのほどけなどの異常はないか等、点検・確認を必ず行わなければならない。
  • 第3節行射の前後においては、所有する矢の本数を確認し、責任を持って管理しなければならない。
  • 第6章  行射時の前方確認
  • 第1節各自がシューティングライン前方の安全確認を行い、行射しなければならない。
  • 第2節安全状態に確信がないときは、安易な妥協による行射をしてはならない。
  • 第3節部外者への一時的な弓具の貸与は毅然たる態度で断り、安易な妥協で行射を許してはならない。
  • 第7章  シューティングラインでの配慮事項
  • 第1節試合中・練習中を問わず、シューティングライン上では一列に整列し行射しなければならない。
  • 第2節行射時は、スタビライザー等が接触するような過密状態を避けなければならない。
  • 第8章  セットアップ時の安全
  • 第1節必ず標的に向かって、水平に引き分ける。引き戻す際も、そのまま標的に向かって行う。
  • (3mライン内に向かっての引き戻しは禁止する)。
  • 第2節空に向けて射ち起こす者には、安全の観点から直ちに射法改善を勧告し、強い指導をする。
  • 第3節危険防止の対処法は、個人の考え方や方法論で論ずるべきではない。
  • 第4節選手がセットアップ改善の勧告を受け入れないときは、競技会への参加中止を命令する。
  • 第9章  競技者のエチケット(禁忌行為)
  • 第1節弓具を取り扱う者として、常に自他への安全配慮を優先的に心得え、絶対的な安全策と不安定要素の排除に、最大限努めなければならない。
  • 第2節倒れることによる弓具の破損防止のため、弓具エリアは整頓に努め散乱状態に放置してはならない。
  • 第3節場所や場面に応じ、人が移動するための動線・通路の確保に努めなければならない。
  • 第4節シューティングライン上以外では「素引き」をしてはならない。
  • 第5節上記の場所以外での「素引き」は、「弓」を他人に向けた威嚇行為とみなす。
  • 第6節行射中のシューティングライン上では、視界前方の射手を優先し、後方射手は後退時の動きに配慮しなければならない。
  • 第7節エイミング中、近くの者は動いたり、話したり、騒いだり、真後ろに立ったりしてはならない。
  • 第8節行射している者の前方又は前側方に立たない。立たせない。立ち入らせない。
  • 第9節矢の紛失発生時、練習中ならば施設の管理者に、競技中ならば審判員に直ちに届けなければならない。
  • 第10節届け出のあった紛失矢は、必ずその日限中に捜索・回収等をすること。
  • 紛失した矢の無届・無回収は、他の競技に重大傷害を負わせる結果を招く。
  • 第11節的を外した矢を回収している際は、他の人に分かるよう、的前に弓を置くこと。
  • (フィールド)
  • 第12節いかなる場合も他人に向かって弓を引かない、矢を空に向かって射たない。
  • 第13節許可なく他人の弓具に触れてはならない。
  • 第14節矢を抜くとき、矢の後方に人がいないことを確認してから行うこと。
  • 第15節競技中はもちろんのこと、練習中においても飲酒をしてはならない。
  • アーチャーがこの「安全規定:マナー」を守れば、すべての人にとってアーチェリーはより安全で楽しい競技になるものと信じます。 しかし、一部の不心得アーチャーが競技会や練習場においてこれを無視し、他者の迷惑になることをした場合は、懲戒という意味で、 運営責任者・管理者により、競技出場の中断(失格)、一定期間の競技会出場停止、施設への立入禁止等の厳しい措置を検討いただきたい。 これは、多くのアーチャーが「安全規定:マナー」を守って競技や練習に臨んでいるからです。 正しい行動を取るアーチャーの利益を守ると言う観点から、審判員・競技役員・射場管理者等の指導的な立場にある方は、 この問題に取り組んでください。 アーチェリーはゴルフと同様に、採点は基本的に自己申告であり、審判員が立ち会わなくても競技は成立します。 これは、アーチャーの一人ひとりが「競技規則」と「安全規定:マナー」を守り、誠実にプレーしているから可能なことです。 これに加えて、本連盟の定める「理念・行動指針」を十分に理解の上、全てのアーチャーがより安全にアーチェリーを楽しめるよう願うものです。
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